これは、6年前に前職を辞める時に描いたメッセージ入りイラストだ。
世の矛盾に疑問を抱き、怒りを覚え、そのエネルギーを何か別の形で表すことを求めるかのように、自分の感性で生きる術を探した。
問いかけ続けた。
何もせずとも偶然のようにこんなにもやりたい事に出会えたわけじゃない。
覚悟をもって踏み出した世界は、何とも明るくもあり険しくもあり…。
光を遮るものなど何もない
大草原の真ん中で、今日はどこに向かって一歩を踏み出すか…
そんなイメージだったように思う。
踏み出す一歩のすべてを自分で決めていくことの難しさを感じることもあるけれど、
でもやっぱり、そこには何事にも代え難い愉しさ(たのしさ)があった。
世の中がつくった世界を自分が生きているのではなく、
自分の意識と行動が自らの生きる現実をつくっているということも実感してきた。
インスタグラムのアカウント名に使用していた wood art hermit という名前には「hermit=世捨て人」という意味があるわけだけど、その単語には「隠者」や「独居性の動物」などという意味も含まれる。
世の中に対して世間一般とは少し違った見方をしていたからこそその名には意味があったし、だからこそ覚悟をもって今のこのご時世の騒動についても言及した。
ある程度、孤独になることは受け入れていた。
もちろん世の中がこんなことになるなんて6年前は予期もしていなかったし、人を想う気持ちがあるからこそ怒りも湧いてしまったりする。
でも、そんな世の中でも自分の行動は自分で選んでいるわけで、
もともと、自分自身の邪念や我欲も含めて、ちっぽけな世間体に創作の邪魔をされたくないという想いを持っていた僕にとって、それも自分で望んでつくった現実なのだと思う。
そんな時を経て、僕の中にはまた様々な気づきが生まれた。
wood art hermit というアカウント名でInstagram投稿してきたこの5年間は、僕にとってのこの気づきを得るために必要な期間だったのだろう。
そして今ここでまた、新たな境地に向かっていこうと思う。
新たな工房名とともに…
感謝とともに…
引き続き流木を磨き、木を磨き、そして己の魂を磨いていく。